2005年10月19日

トリックスターがWEBを翻弄する時代

ウェブは使いようによってはいとも容易くハーメルンの笛となる。
ちょっと前に2ちゃん他で貼られていたコピペが、とうとうマスコミに取り上げられる事態にまで発展したようだ。
Yahoo!ニュース - 共同通信 - 偽「ヤフー」にうそ記事 「中国軍 沖縄に侵攻」と
 国内最大手のポータルサイト「ヤフー」のニュース画面そっくりに模したインターネットページに、共同通信の配信を装い「中国軍 沖縄に侵攻」とするうその記事が掲載されていることが19日、分かった。
 記事は冒頭に「【アメリカ18日共同】」、文末に「(共同通信)」のクレジットがつけられ「10月18日16時08分更新」と表示。米国防総省の発表として、実際に日中間の懸案となっている東シナ海のガス田をめぐり、「中国機が自衛隊機を追尾する形で沖縄県上空に侵攻した」などと記述している。

そもそもアドレスがYahooと全く違うだろというか、
UPロダのHTMLなんか信じる奴がいるのかよという感じだが、
ν速をのぞくと結構釣れていたようだ。

はてなブックマークを見ても釣られた人がいたようなので驚いた。http://b.hatena.ne.jp/entry/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051019-00000036-kyodo-soci
もうちょっと情報リテラシーを身につけたほうがいいですよ、と。
 
 
 
これ、元ネタは9月の終わり辺りに2ちゃん界隈で流行っていたコピペだったはず。
今でも適当なキーワードで検索すればかなり引っ掛かる。
その時は釣られる人間などほとんどいなかった筈なのだが、
同じ物がUPロダ上とはいえYahooの記事の体裁になってさえいればコロリと引っ掛かるのか。
普通に読んでも突っ込みどころ満載なネタ記事なんだけどなぁ。
(偽記事の元ネタははてなブックマークに記載しておいた

昔はWEB上にはこうしたブラックジョークがゴロゴロしていて、
ネットユーザーの側にもWEBとはそういったものだという暗黙の了解ができていた。
むしろ「引っ掛かる奴が馬鹿」くらいの意識が一般的だったのだが
「素人さん率」が一般社会に近づくにしたがってそうも言っていられなくなったようだ。

ネタをネタと見抜けない人間が大量に釣られたばかりかマスコミまでもが喰い付いて来てしまった。
お前等釣られすぎ(苦笑)


それにしてもトリックスターの悪戯一つでマスコミまで動くというのは何だかなぁ。
無邪気なトリックスターには棲み辛いご時世ではある。

もっとも確信犯的トリックスターにとっては獲物がいくらでも転がっているまたとない時代だといえるが。
個人レベルでも周到に用意さえすれば簡単に多くの人間を煽動できるんじゃないか?

ましてや専門知識を持った人間が組織レベルで動いたら、相等大掛かりなことも出来そうだ。
ニュースサイトをクラックしてこの手の記事を紛れ込ませでもした日にゃ大パニックが起こりそうだな。
この手の悪戯の10や20はすぐに思い付くが、教唆ととられるとまずいので以下自粛(笑)

ある意味で面白い世の中になってきたものだ。
posted by 黒影 at 15:03| Comment(2) | TrackBack(0) | ネット雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 .vWv
  ´||゜  †
( ゜∀゜)ノ 釣られる方が「はい、それまでよ」とは思うけど……洒落が通じる世の中とWebであって欲しいと思うのは、すでに「ネット保守」なのでしょーかw
Posted by plummet@ギネアアブラヤシ教祖 at 2005年10月19日 22:36
>plummetさん
かも知れませんねw>「ネット保守」
今回のこの偽記事にしろ、今まではこういうのを洒落として楽しむ空気があったわけですが
これからはそういうトリックスターの居場所は限られてきそうです。
私も洒落を許容しない社会は大嫌いなんですけどね…

リベラルが自由を保つために保守にならないといけないというのはなんとも皮肉な話です。
Posted by 黒影 at 2005年10月20日 16:57
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